2014年03月14日

栁田佐久長が豪雪災害Twitter

3月13日10:54
TBS(信越放送)NEWS23
栁田佐久長が豪雪災害でのTwitter活用
21日頃まで視聴可能

先月中旬の記録的な大雪発生時に市長はツイッターを使って、孤立地域などの情報を集めました。
災害時における新たなツイッターの形を取材しました。
http://news.tbs.co.jp/20140313/newseye/tbs_newseye2148220.html

 先月中旬、関東甲信地方などに降った記録的な大雪。各地で道路や鉄道などの交通網がマヒしたほか、雪に閉ざされ孤立する地域も続出しました。

 めったに大雪が降ることのない長野県佐久市でも、当時、最大で1メートルほどの積雪を記録しました。

 「この雪、かくのか・・・。ちょっと現実逃避したい」(市長の投稿)

 大雪が降った翌朝、自宅2階の窓から見えた光景に驚き、ツイッターに写真付きでつぶやいたのは、佐久市の柳田清二市長。

 「歩いて市役所に向かいます」(市長の投稿)

 「(役所に)車で来れた職員は1人もいなかった」(佐久市 柳田清二市長)

 当時、市内の道路はすでに雪に埋まり、あちこちで通行止めや大渋滞に。除雪作業はとても追いつかず、職員も移動できないため、市内のどこが、どうなっているのか、市は詳しい状況をつかみかねていました。市内の情報をどうやって集めるか。柳田市長が思いついたのは、ツイッターを使った「ある試み」でした。

 「国道142号線や県道の除雪が出来ていないという情報も入ってきています。出来れば、写真を貼付していただけないでしょうか?」(市長の投稿)

 市内各地が今どんな状態なのか、ツイッターで市民に情報提供を呼びかけたのです。「できれば写真付きで」と。

 「必要な情報を得るために、ある意味でいうと苦し紛れに、どうしたら良いだろうと、困窮の中でつぶやいたツイッターだった」(佐久市 柳田清二市長)

 ところが、市長の予想に反し、市民から次々に写真付きの返信が届きます。

 「今のところ除雪は入っておりません」「現状お伝えしたくお送りします」(市民からの投稿)
 「場所。確認できました。指示します」(市長の投稿)
 「区長さんがトラクターで除雪して下さいましたが、これ以上は無理です」(市民からの投稿)
 「南側の路線でしょうか?」(市長の投稿)
 「そうです。早速のご返信ありがとうございます!」(市民からの投稿)

 ふだん、このような光景の場所が・・・、市民が投稿した写真によれば、大雪の直後はこうなっていました。

 柳田市長は、市民と双方向のやりとりを重ねて得た情報を関係部署に伝え、それらの情報は、除雪を行う場所や順番などを判断するのに役立てられたといいます。

 「ツイッターを有効に使うためには、一方通行では情報は集まりづらい。レスポンスがあるから(市民は)また情報提供しようという心理になる」(佐久市 柳田清二市長)

 「迅速に対応して頂きありがとうございます。同じ道がこんなに広くなりました。これで老人の方も街まで出れると思います」(市民からの投稿)
 「涙出そう・・・」(市長の投稿)

 ツイッターで市長に情報と写真を送ったある女性は、私たちの取材にこう答えています。

 「まさか市長から返事が来るとは思わなかった。雪は自分たちの力ではどうしようもなく、ちゃんと受け止めてもらえているとわかっただけでもありがたかった」(市長に返信した女性)

 市長がツイッターで市民に情報や写真の提供を呼びかけたのには、実はもうひとつ、別の狙いがありました。

 「佐久市の持つ除雪力では、不足と判断。阿部知事に自衛隊出動お願い」(市長の投稿)

 佐久市はこの日、自衛隊の災害派遣要請を知事に願い出ました。しかし、除雪のためだけに自衛隊が来てくれる保証はありません。自衛隊の派遣は、一般に「公共性・緊急性・非代替性」の3つの条件を満たしていることが求められるからです。

 「説得力がある情報がないと自衛隊に迷惑や負担をかける。自分自身が(知事や自衛隊を)説得しうる情報を集めたかった」(佐久市 柳田清二市長)

 このまま除雪が進まなければ、市民の命や安全に関わる。市長は、市民が提供してくれる情報や写真が、自衛隊の災害派遣の条件を満たす有力な根拠になり得るのではと考えたのです。

 「自衛隊が動き出しました」(市長の投稿)

 実際に、自衛隊の佐久市への派遣は、すんなり決まったといいます。ネット上には、市長のツイッター活用を称える投稿が相次ぎましたが、本人は至って冷静に受け止めています。

 「これが大きな災害、あるいは、タイプの違う災害であれば、同じようにできるかは、定かではない」(佐久市 柳田清二市長)

 一方、災害時に自治体が、組織ではなく、トップ自ら住民と双方向のやりとりを重ねることが適切かどうかについては、こう話します。

 「行政ではなく、政治の分野において発信していくことも必要な場面が、政治の役割としてあるのでは。市民の皆さんを守るために『こういう行動をした』と姿勢を示す」(佐久市 柳田清二市長)

 災害時に住民から情報を提供してもらい、状況の把握と今後の判断に生かします。自治体が災害への迅速な対応を実現する上で、ツイッターが新しいヒントを示したのです。(13日23:59)


Posted by 再構築 at 16:02│Comments(0)
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